図書館司書・司書補講習

7月の下旬、岩手県花巻市の富士大学に出講しました。

「図書館司書・司書補講習」(文部科学大臣委嘱)で製本講座を担当しています。

講習は4日間/25時間、前半に製本の基礎知識と技術を学び、後半は市立図書館から持ち込まれた様々な壊れた本の修理を受講生全員で実習します。

「本をつくる」講習は今まで各地で数多く実施して来ましたが、「本の修理」の講習はほとんどありません。本の修理をするためには、紙や製本の知識があり、綴じ方のいろいろを含めた製本の技術が必要です。本の壊れ方は一様ではなく、手当の仕方によっては何時間も何日もかかるものがあります。充分な知識も技術もない状態でいきなり「修理実習」は難しくもあり無理があります。

「製本技術の修得はなぜ必要か」(佐野友彦著)にこんな記述があります。

学校図書館の担当者が製本技術を習得することは、その覚えた技術を応用して学校図書館の図書を片端から修理したり、雑誌を合本したりするためではない。ライブラリアンの専門的教養の一部として、身につけておくべきだと考える。その理由はつぎのようなことである。1.図書の物理的構造を知るため 2.緊急を要する自館製本のため 3.諸製本の発注のため 4.散逸しやすい資料の保存のため 5.図書館を魅力化するため

日本の図書館で「製本室」があるのは国立国会図書館や都立中央図書館などごく一部だけで、ほとんどの図書館には製本ができる場所もないようです。

図書館司書・司書補を養成する「図書館司書・司書補講習」は全国の7大学で実施されています。ただ、「製本講習」があるのは現在、「富士大学」だけのようです。

(2018.7.31)

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